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ニコラ・ルイゾッティさんと

image_photo_m_95イタリア人ですばらしい指揮者のルイゾッティさんとの写真は前にも載っています。サントリーホールオペラでご一緒できて、音楽的なすばらしさとともにそのお人柄も尊敬しています。今や世界中で大活躍。サンフランシスコ歌劇場の音楽監督、イタリア最古のナポリ・サン・カルロ歌劇場音楽監督の他、メトロポリタン、ウィーン、ミラノ・スカラ座、ロイヤル・オペラなど大劇場はもちろん、ベルリン・フィル、クリーブランド管などではコンサート指揮者としても活躍していらっしゃいます。作品に対する明確な解釈、ポリシーをオケや合唱団に明快に示し、その内容が誰もが共感できる説得力を持っていることがまずすばらしいと思います。しかも威圧感が全くなくて要求される側がプレッシャーを感じないように配慮されています。リハーサルはいつも明るく楽しく、でも大切なことはきちんと押さえます。ほんとはもっともっと言いたいことがあるのでしょう が、それもプレーヤーの様子をみて「僕を信じて!僕もあなたたちを信じて演奏するからね。」という姿勢です。これには「この指揮者にここまで言われたらなんとか最善を尽くしてがんばろう。」という気になるものです。これには人と接する時に見習おうと思いましたし、特に学生のレッスンのお手本です。初めて出会った時から私の演奏も気に入って下さったようで毎回リハーサルも本番も充実して楽しいものでした。サントリーホールオペラのシリーズも終わってしまってなかなかご一緒できる機会がなくなってしまいました。そんなときになんと!東京フィルでヴェルディのレクイエムを指揮されることを知ってびっくり!これは私も弾かないわけにはいかない!というわけで東京フィルに参加させていただけました。リハーサルで私を見つけてびっくり!そこはやはりイタリアの方、抱きしめていつもの“たかい たかい”です。まわりの方は何事が起こったか、わからなかったと思いますよ。この写真は今回のサントリーホールでの本番が終わった直後のものです。喜んであまり にも強く抱きしめて下さるので肺のあたりが潰れるかと思うほどでした!翌日の郡山公演との二回のコンサートで、久しぶりにルイゾッティさんの 温かく、慈悲深く、スケール大きな、しかも激しく情熱的な世界を満喫できました。あらためて“音楽はすばらしい!”と感じられるしあわせなコンサートでした。